転換期の人間(2)「モダン」
少し前に、TV番組で、幕末の武士の写真が紹介されました。
なかでも、モダンなたたずまいの武士に、驚きの声が
上がったようです。
彼らは、確かに、150年前というより(服装はともかく)今、
街中(まちなか)を歩いていてもおかしくないような雰囲気
を漂わせています。
一体その「あたらしさ」はどこからくるのか? と考えると、
彼らの進取(しんしゅ)の精神が関係している、と思えて
なりません。
特に、「顔立ち」は、持って生まれたものですが、「顔つき」
には、そのひとの生き方が反映されるといいます。
明日の故国がどうなるかもわからない時代の転換期。
彼らは、まっすぐ未来を見据えながら、自身の生き方を模索
(もさく)していたのではないでしょうか。