時事

通り雨のごとく

今日で、5月が終わります。 わずか一か月ほどの間、私たちは、以前の日常 生活が取り戻されるのではないか、と日ごと期待 を募らせ、実際に、有事における宣言は解除される こととなりました。 しかし、危機は、通り雨のごとく、私たちの頭上 を通過したので…

夜の声

以前から、よく散歩をしていましたが、出かけられる 場所が 減ってからは、その機会が増えました。 密集を避け、早足で歩きます。 快適な季節なので、夜の散歩も、気分転換にはぴったり です。 闇(やみ)のなかでは、視覚が弱まる分、聴覚が敏感に なるせい…

リモートワーク

いまだかつてない事態に、日本の社会でも少数派だった リモートワークが試みられることとなりました。 しかし先日のニュースによると、リモートワークを初めて 導入 した会社の社員が「個人での作業がつらい」といって いるそうです。 それが、物理的な不便…

工夫次第で

平日のお昼前。 老若男女(ろうにゃくなんにょ)が、思い思いに 憩(いこ)っています。 とても広い公園なので「距離感」も理想的… 皆、同じことを考えていたんですね。 普段は何気なく利用していたこの場所が、貴重な 文化財に思えました。 与えられて当然…

立ちはだかる壁

昨日から天気が回復して、すっかり春らしい陽気に。 しかし、いきなり悲報が...! 地域の図書館は、一時的に閲覧ができなくなった ものの、予約をすれば、窓口で本が受け取れてい ました。 それが、緊急事態宣言を受けて、窓口での対応も おこなわれなくなっ…

空震(くうしん)

普段私たちは、そうとは意識しないで、 大気の中に生かされています。 「生かされて」と使役形をもちいたのは、 人間中心主義の時代を長く経た現在、 この事態が当然ではない、と考えられる からです。 ペーター・スローターダイクは、 「大気=呼吸テロリズ…

潔(いさぎよ)く

世の中に絶(た)えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 在原業平(ありわらのなりひら) もしこの世に、桜の花というものが存在しなかったら、春に おけるひとびとの心は、のどかだっただろうに、という意味の 和歌です。 桜は、姿かたちの美しさだけで…