光のなかへ

朝から夕方まで、あふれる光のなかでうぐいすが

鳴いています。

 さながらスポットライトを浴びた歌手のソロ
リサイタル といった趣(おもむ)きです。
 

姿はいっこうに見えませんが、それがかえって

イマジネーションをかき立てます。

 

さて、後ろ倒しになっていた新年度の大学、大学院

の授業も 少しずつはじまっていますね。

学校によって異なりますが、例年通り、4月末、5月
ゴールデンウィーク明け、のいずれかのようです。

 

オンラインの授業が大半のため、不慣れなこともある

かもしれませんが、まずは、開始できることを何より

としましょう。

 

日本のアカデミックな機関で、すでに勉強をしている

皆さんにとっても、新年度は、気持ちをあらたにする

ときと想像します。

 新入生のみなさんにとっては、特別な節目(ふしめ)
ですね!
 

それは、あたらしい光のなかへ出ていくような意識で

はないでしょうか。

 

アントニオ・ダマシオは、人間の「意識」の誕生を、

コンサート開始とともに、ステージへ通じる扉が開き、

演奏者が光のなかへ と足を踏み入れる瞬間にたとえて

います。

 

次のステージに一歩を踏み出した皆さんに、より多く

の光があたることを、心からお祈りします。

 

それでは、いってらっしゃい。

 

※テキスト

 アントニオ・ダマシオ『意識と自己』田中三彦
 講談社(2018)

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Tsuyoshi Tane 『Light is Time』(2014)